番外編 2009年インターネットビジネス総括
2009年12月24日
メリークリスマス♪グリーゼの こみやまたみこ です。 2009年の「グリーゼ!な日々」の配信は、今号が最後になります。 ということで、 今回は、林檎屋さんの話はちょっとお休みして、 最近のインターネットビジネスについて思うことを、 つらつらと書いてみたいと思います(^^) 皆さんにとって、2009年は、どんな1年でしたか? リーマンショックをきっかけとした「不況のダメ押し」は、 皆さん自身や皆さんの会社に、どんな影響を与えたのでしょうか? 私が、2009年を象徴するキーワードとして挙げておきたいのは、 以下の3つです。 1: ミッションへの回帰 2:「既存顧客」「会員」とのコミュニケーションの見直し 3: セオリーの崩壊 以下、順に解説していきます。 ──────────────────────────── 1:ミッションへの回帰 ──────────────────────────── あるオンラインショップ店長さん向けのセミナーで、 「ペルソナデザイン」「ポジショニングマップ」等について、 お話した時に、 一番最後に 「でき上がった設計資料を、何回も読み返してみてください。 どんなにロジック的に完璧な戦略であっても、 自分の“想い”とずれていたら、 その戦略は成功しないからです」 「今まで、たくさんの受講者の方を見てきてわかったのですが、 人は、“これなら売れる”とわかっていても、 違和感を感じる戦略に対しては、頑張れないのです。 自分が気持いいと感じる場所を見つけられれば、 自然とエネルギーが湧き上がってくるはずです」 という話をぽろっとしたところ、 「そこが一番心に残った」という感想を、たくさんいただきました。 今まで、「ノウハウ」や「テクニック」に振り回されて、 右往左往していた店長さん達が、 「な~んか、これって違うんじゃないの?」 と思い始めていたからではないかと思います。 漫画の話で恐縮ですが、「ワンピース」という漫画の中で、 主人公が、仲間を守る時、 普段の何倍ものパワーを発揮するという場面があります。 もともと持っている潜在能力が100だとすると、 普通に戦っている時に出ている力は、50くらい。 ところが、「俺が、絶対仲間を助ける!!!」と思った時に、 彼の力は100どころか、150くらい発揮されるのです。 そういう場面を何度も重ねることで、 彼は、戦いながら、次第にパワーアップしていくのです。 あなたにも、そういう経験がありませんか? 例えば、受験で、「どうしてもこの高校に行きたい!」と思った時、 普段の自分では信じられないくらいに頑張れた、とか 「めちゃくちゃワクワクする♪」仕事をしている時には、 ものすごいハードワークでも、全然苦にならないし、 自分でもびっくりするようなアイデアが次々に湧いてきた、とか。 つまり、能力というのは、 「スキル」と「エンジン」の2つに分かれていると 思うのです。 「スキル」というのは、勉強とか訓練で身につくものです。 脳で言うと、「左脳」にスタックしていくものですね。 でも、それを発揮するためには、「エンジン」が必要で、 「エンジン」は、心、気持ち、感情です。 脳で言うと、「右脳」がつかさどっている部分ですね。 会社で考えると、「なぜこの事業をやるのか」 「なぜこれを売るのか」「誰の笑顔を見たいのか」という、 ミッション・理念に当たるのが、この「エンジン」です。 (ただのお題目として掲げているミッション・理念ではないですよ。 “創業時の想い”のようなものです) そして、この部分は、人としての本質的な部分なので、 コントロールできるものではないし、 無視することもできないのです。 そこに多くの方が気づいたからこそ、 “「ノウハウ」や「テクニック」だけでは、売上は上がらない、 たとえ上がったとしても、一時的なものでしかない。 継続して、事業を維持発展させていくためには、 自分の「エンジン」が何なのかを知ることが大事なんだ” ということに、目が向くようになってきたのでしょう。 あなたの「エンジン」は、どんな時によく燃えますか? 年末年始のお休みにでも、じっくり考えて(感じて)みてください。 「自分が本当にやりたいこと」「大好きなこと」のために 「スキル」を使った時に、初めて、 今まで学んだことが、生きてくるのではないかと思います。 ──────────────────────────── 2:「既存顧客」「会員」とのコミュニケーションの見直し ──────────────────────────── 長引く不況は、 すっかり消費マインドを、冷え込ませてしまいました。 世代的にも、今の20代~30代は、嫌消費世代と言われていて、 『「欲しがらない」若者たち』という本まで出ているくらいです。 ※嫌消費=ケンショウヒと読むのでしょうか。 本にも読み方は出てきません。 ということは、つまり、 「新規顧客」の獲得が、非常に難しくなってきているということで、 ということは、つまり、今まであまり目を向けていなかった 「既存顧客」とか「会員」とかを刺激して、 買っていただくしかないということなんですね。 これはもう、弊社では、昨年から、 皮膚感覚として実感していました。 なぜかと言うと、弊社は、 メールマガジンを使って、既存顧客や会員の活性化を図ることを 得意としている会社だからです。 新規顧客をバンバン獲得して、 その人達に、セールスのメールマガジンを バンバン出せば売れていたような時代には、 弊社みたいに 「コミュニケーションがとれ始めるまでに、 最低でも3カ月~6か月はかかります」 とか 「コミュニケーションが売上に繋がるまでには、 1年以上かかります」 なんて悠長なことを言っている会社は、 あまり目に留めていただけなかったのですが(笑) 不況になってみると、 「顧客の活性化」「ファン化」「顧客生涯価値の創造」 ということを考えた時、 メールマガジンというのは、 実は、一番お金のかからない道具なんですね。 ですので、昨年後半から、会員の活性化等を目的とした お仕事のご依頼が急増しているのです。 まず最初に、会員獲得にコストをかけてきた比較的大きな会社が、 「今までなんとなく集めていただけだった、あの会員リスト。 あれを使って、なんとか売上を上げられないか?」 ということに気づきました。 そして、ここにきて、中小零細のオンラインショップさんも、 自分の「手札」である「既存顧客」「会員」が いかに重要かということに、気づき始めているようです。 皆さんは、「既存顧客」「会員」に対して、 どんなコミュニケーションプランを立てて、実行していますか? 「全然やってない」とか 「行き当たりばったり」「思いついた時に」というのは、 非常にもったいないと思います。 確かに、コミュニケーションは、手がかかるし、 時間もかかるし、テンプレートでは済まない分、 面倒だとは思いますが、 「セグメント化されたお客様と」 「継続的に」 「お客様に喜んでいただけるような」(注:値引きだけではありませんよ!) コミュニケーションをとっていけば、 必ず売上に繋がります。 「なるほどね~」と思ってくださった方は、まず、 既存顧客リストの、属性や購入履歴を整理するところから 始めてみてくださいね。 思わぬ発見も、たくさんあると思いますよ! ※そうそう、コミュニケーションといえば、 今、一番注目されている道具は、Twitterですよね。 弊社にも、よくお問い合わせをいただくのですが、 Twitterというのは、メルマガやブログよりも、 もっとパーソナルなコミュニケーションの道具だと、 私は、思います。 ですから、メルマガやブログなどで、 パーソナルなコミュニケーションを経験していない企業や、 メルマガやブログはやっているけれど、 「オフィシャルメッセージ」の域を出ていない企業が、 いきなりTwitterに手を出すのは、とても危険だということを 追記しておきます。 ──────────────────────────── 3:セオリーの崩壊 ──────────────────────────── ネット業界を牽引してきたトップランナーの方達が、 ここに来て、自社の戦略(誰に、何を、どう売るか)を、 根本から見直すということを、始めていらっしゃいますね。 その理由は、トップランナー達が持っていた 成功のセオリーが通用しなくなってきたからだろうと思います。 「え? そうなの? ○○さんだったら、まだまだイケるのに、 イチから見直すなんてもったいない!」 と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、 彼らは、10年以上もトップランナーであり続けたわけですから、 それだけ、「迫りくる危機」に対して、誰よりも敏感なはずです。 まだ、ほとんどの人は気づいていないけれど、 「潮目が変わってきた」ということに、 トップランナー達は、気づいているのではないでしょうか。 そして、「潮目が変わってきた」今だからこそ、 「これから始める人」、「始めたばかりの人」、 「今まで本気じゃなかった人」 「今まで本気だったけど、やり方がわからなかった人」 にも、勝機があると思うのです。 今までのトップランナー達を見ていると、 勝敗を分けていたのは、 なんといっても「センス」だったと思います。 彼らは、「何が商売になるのか」を、 天才的な嗅覚で嗅ぎつけます。 そして、速効でサイトを立ち上げてしまいます。 サイトをオープンしたあとも、 右に行けばいいのか、左に行けばいいのかを、 天才的な「勘」で嗅ぎ当てていくのです。 彼らが講演などで、ロジックのようなことを語ったとしても、 その多くは、あと付けであることがほとんどです。 ですから、先行者であればあるほど、 「ごちゃごちゃ考えてないで、まずはオープンしろ」 「ショップをオープンしてから、走りながら考えろ」 とおっしゃるのですね。 でも、そのやり方が通用しない時代がやってきたということを、 彼らこそが知っているのです。 これからは、「戦略」の時代です。 「売れるか売れないかわからなくても、 売れると信じて売れば、売れる」 という時代は終わったのです。 これからは、「売れるべくして売れる」時代だと思います。 ところが、トップランナー達も、 「売れるべくして売れる」戦略を立案してから サイトオープンするということは、今まで経験していません・・・ そういう意味では、トップランナー達と、 今のところスタートライン付近をうろちょろしているあなたは、 同じレベルだということです。 ぜひ、戦略の立て方をしっかり学んで、 「次の時代を担うトップランナー」を目指して、 「売れるべくして売れる」ビジネスを構築してくださいね! ──────────────────────── ■編集後記にかえて ~ 変化の胎動 ~ ──────────────────────── 本文に書いた、『「欲しがらない」若者たち』の話の続きです。 この本の表紙には、 「クルマ買うなんてバカじゃないの?」と書かれていて、 思わず噴き出してしまったのですが、 まさに、これが、これから消費の中心を担っていく世代の 感性だと思います。 私は、バブルを謳歌した、物欲旺盛な世代なのですが、 小学校高学年の時に、 「サーキットの狼」という漫画が流行っていて、 修学旅行のバスが、高速道路に差し掛かった時に、 男子が、みんなして窓に張りついて、 「うぉー、ロータス・ヨーロッパだ!」 「あれは、ランボルギーニ・カウンタックだ!!」 「すっげーーー!!!」 と騒いでいたのを、今でもよく覚えています(笑) それが、ン十年後には、 「クルマ買うなんてバカじゃないの?」 という時代が来るなんて、夢にも思っていませんでした。 今はまだ、ペルソナデザインで、若い世代を設定している方に、 「その世代は、物欲がないから難しいですよ~。 バブルを経験している世代の方が、売りやすいですよ」 というお話もできるのですが、 バブルを経験している世代が、いつまでも、 消費の中心を担っていけるわけではありません。 つまり、多くのオンラインショップさんが 当たり前のようにやっていらっしゃる、 キャッチコピーや販促企画などで、物欲を煽るような売り方は、 近い将来、通用しなくなるということです。 自分の子ども達を見ていても(小5と中3です)、 私 「今日は気分がいいから、なんか好きなもの買ってあげるよ~♪」 子ども達「え~、別に欲しいものないし、要らな~い」 私 「今日は、久しぶりにゆっくりできるから、 ぱーっと、どこかにご飯食べに行っちゃう~?」 子ども達「え~、あるものでいいから、家で食べたい・・・」 というふうに、本当にお金を使うことが好きじゃないのです。 彼女達が大人になる頃、 物販の世界はどんなふうに変わっているのでしょうか。 どんな商品、どんな売り方が、 「物欲がなく」「お金を使うことが好きじゃない」世代に 受け入れられるのでしょうか。 「煽って売る」やり方が、通用しなくなるのは、 まだまだ先だと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、 『「欲しがらない」若者たち』は、今20代~30代。 彼らが、今、消費を支えているバブル世代の年齢に追いつくまで、 あと10年前後しかないのです。 その時、あなたの会社は、誰に何を売っているのでしょうか。 あなたの会社の存在理由は、今と同じであってもいいのでしょうか。 消費文化は、景気とは関係のない次元でも、 見えないところで、ゆっくりと変化を起こしています。 変化にどう対応していくのか、 ぜひ読者の皆さんのお考えを、お聞してみたいです(^^) ※ご意見は、このメールに返信する形でお送りください。 それでは、今回はこのへんで。 本年は、大変お世話になりました! 来年も、ますます、よろしくお願いいたします。 新年号は、ふくだたみこがお届けします。 |
















