SEOコンサルタントの長濱佳子です。
Googleは「Core Web Vitals(コア ウェブバイタル)がGoogle検索のランキング要因になる」とアナウンスしました。
「Core Web Vitals」はユーザー体験を向上させるための指標で、2021年導入予定とのこと。
今回はこれからのSEOで重要なコンセプトになりそうな「Core Web Vitals」について、ご紹介します。
■Core Web Vitals とは?
「Web Vitals(ウェブ バイタル)」はウェブページでのユーザー体験の向上を目指して、Googleが導入したコンセプトです。
ユーザーエクスペリエンス(UX)に関する指標で、特にページの読み込みに関係があります。
Web Vitals は次の3つの要素を重要視します。
・ページの表示速度
・ユーザー操作への反応性
・視覚要素の安定性
そして、Web Vitals を数値化するために、次の3つの指標を設定しました。
・Largest Contentful Paint (LCP)
・First Input Delay (FID)
・Cumulative Layout Shift (CLS)
この3つの指標をまとめて Core Web Vitals と呼び、2021年にはランキング要因となるのです。
それぞれの指標については以下で説明します。
■Largest Contentful Paint (LCP)とは?
Largest Contentful Paint (LCP)は、ページの読み込み時間に関する指標です。
LCPはページのメインコンテンツが読み込まれるまでの時間を表します。メインの画像や動画がこれにあたります。
この指標では良いユーザー体験を提供するために、ページが読み込みを開始してから2.5秒以内に表示することが「GOOD」の基準となります。
■First Input Delay (FID)とは?
First Input Delay (FID)は、インタラクティブ性に関する指標です。
「First Input Delay」を直訳すると「最初の入力を受け付けるまでの遅延」となり、ユーザーが最初にリンクのクリックやボタンのタップができるまでの待機時間をいいます。
ページが表示していても、操作ができるまでにしばらく待たされることがありますよね。つまり、応答できるようになるまでの時間は短いほうがいいということです。
この指標では良いユーザー体験を提供するために、クリックやタップをしてから反応するまでの時間を100ミリ秒以下にすることが「GOOD」の基準となります。
■Cumulative Layout Shift (CLS)とは?
Cumulative Layout Shift (CLS)は、視覚の安定性を関する指標です。
CLSは読み込みに応じて発生するレイアウトのズレのことです。
例えば、記事を読もうとしたら、広告が突然現れて記事が下に追いやられる。ボタンをタップしようとしたら画像が現れて位置が変わって別のボタンをタップしてしまうということがあります。レイアウトのズレを指標化したものがCLSです。
この指標では良いユーザー体験を提供するために、ページは0.1未満のCLSを維持することが「GOOD」の基準となります。
■Core Web Vitals 最適化のためのツール
GoogleはCore Web Vitals の最適化を支援する、次のようなツールを提供しています。
・PageSpeed Insights
・Chrome ユーザーエクスペリエンス (CrUX) レポート
・Search Console
・Chrome デベロッパー ツール
・Lighthouse
・Web Vitals 拡張
Core Web Vitalsは2021年の導入予定で、今すぐ対応をする必要はありませんが、ユーザー体験を向上させるために、まずはツールから使いはじめてみてはいかがでしょうか。
今後、Core Web Vitals はウェブの世界に大きな変化をもたらすかもしれません。
■まとめ
Googleは2021年導入予定で、「Core Web Vitals(コア ウェブバイタル)がGoogle検索のランキング要因になる」とアナウンスしました。
「Core Web Vitals」は「Largest Contentful Paint (LCP)」「First Input Delay (FID)」「Cumulative Layout Shift (CLS)」の3つからなる、ユーザー体験を向上させるための指標です。
Core Web VitalsはこれからのSEOで重要なコンセプトになりそうです。
この記事は2020年6月16日現在の情報をもとにしています。
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