SEOコンサルタントの長濱佳子です。
GoogleがブラウザChromeで2022年までに、Cookie(クッキー)のサポートを段階的に廃止すると発表しました。
Cookieは、Webサイトを訪問したユーザーの情報を一時的に保存する仕組みで、Cookieが利用できなくなると、ターゲティング広告の配信ができなくなります。
今回は、Cookieのサポートを段階的に廃止することについて取り上げます。
■Google ChromeはCookieのサポートを段階的に廃止すると発表
GoogleがブラウザChromeで2022年までに、Cookie(クッキー)のサポートを段階的に廃止すると発表しました。
Cookieは、Webサイトを訪問したユーザーの情報を一時的に保存する仕組みです。Cookieを利用することで、ID、パスワード、メールアドレス、訪問回数などがユーザー情報として保存されます。
Webサイトに再訪問した際に情報入力が省略できることや、カートに入れたまま商品が残っているのもCookieの機能によるものです。
■Cookieとキャッシュの違い
同じく「履歴」が残る機能に「キャッシュ」もあります。
キャッシュは、閲覧したページの情報を一時的に保存する機能です。キャッシュがあると同じページを次に見たときに、スピードがあがるのです。つまり、Cookieは入力した個人情報とともにブラウザの閲覧履歴を保存し、キャッシュはユーザーが見たページの情報を保存するという違いがあります。
■段階的なCookie廃止でどんな影響があるのか?
Cookieは長年、ユーザーのプロファイリングやオーディエンスの分析などに、多く利用されてきました。Cookieが利用できなくなると、ターゲティング広告の配信ができなくなります。
サイトに訪問してくれた人や商品に興味を持ってくれた人に、リターゲティングが効かず、再アプローチの手段が奪われるのです。
SafariはすでにCookieをブロックしています。ただし、Chromeの市場シェアはSafariの3倍以上あり、影響の大きさが違います。
■パーソナライズとプライバシーのバランス
Googleは「ユーザーのプライバシーを保護し、同時にパーソナライズできる安全な環境を作ること」をひとつの目標にしています。Googleが廃止を決めたのは、Webサイトユーザーのプライバシーの強化とパーソナライズで安全な環境を作る観点からということです。
つまり、個人情報の保護強化を求めるユーザーからの声に対応したものといえるでしょう。
■まとめ
Cookieのサポートを段階的に廃止するというGoogleの発表は、SafariやFirefoxの動きと並んで、Web業界にとって大きな変化といえます。
安全な代替ツールを確立など含め、今後、Googleがどのような動きを見せるか注目していきたいです。
この記事は2020年2月17日現在の情報をもとにしています。
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