代表メッセージ

株式会社グリーゼ 代表取締役:江島 民子(えじま たみこ)

江島 民子私にとって1995年という年は、3つの理由で忘れられない年となりました。理由のひとつは、2月の末に初めてのこどもを出産したこと。もうひとつの理由は、その直後に地下鉄サリン事件が起こったこと。みっつめは、その年の暮れにインターネットに出会ったことです。

産まれたばかりの命を見守っていく中でわかったことは、人は誰でも等しく「自分の力を最大限に発揮したい」という強い欲求を持っているということです。

こどもは、誰に教えられなくても、自分でモノをつまんだり、なめたり、動かしたり、分類したりして、自己を成長させていきます。

そして、「疲れるからやめておこう」とか「こんなことしてなんになるの?」とか「明日はどうなってしまうの?」などという計算や疑問や不安などは一切抱かずに、その日その瞬間を精一杯生きています。

やがて、大人になるにつれて、環境や知識や評価などによって、あきらめたり、「そこそこ」「ほどほど」「分相応」をよしとしたりするようになっていくように見えますが、だからといって「自分の力を最大限に発揮したい」という持って生まれたエネルギーが消えてなくなったわけでは決してないと、私は思っています。

「女でも男でも、何歳でも、どんな環境でも、どんな条件でも、人はもっともっと力を発揮できる。なぜなら、人にはもともとその力が備わっているから」ということを、私はこどもたちから学びました。

地下鉄サリン事件が起こったとき、こどもに授乳をしながら、どうしてこんなことが起こってしまったんだろう、なぜ知能の高いはずの人たちが、こんな馬鹿げたカルト教団に簡単に引っかかってしまったんだろう、ということをずっと考えていました。

答えを求めて情報収集していくうちに、村上春樹さんが書かれた「アンダーグラウンド」という本に出会いました。その本には、こんなことが書いてありました。

彼らが、カルト教団にとりこまれていってしまったのは、私たち大人が、カルト教団が語る未来よりももっと、信頼できて希望の持てる未来を提示できなかったからだ、と。

そして、こどもたちから見た未来がいまと同じままであるならば、これからも似たようなカルト組織が生まれ、ハーメルンの笛吹きのように、こどもたちはそちら側についていってしまうだろう、と。

その本を読んだとき、こどもたちが信頼し希望の持てるような未来を築いていくことが、私たち大人の責任だし、 私自身が、自分の手でそういう未来を作っていきたい、と強く思いました。

インターネットに初めて出会ったときの感激は、いまでも覚えています。あのとき、私たちは、人類の歴史の中で初めて、一人一人が世界に対して発信できるメディアを手にしたのです。

インターネットの世界の中では、性別も年齢も学歴もキャリアも関係なく、未婚でも既婚者でも、こどもがいてもいなくても、ハンディキャップがあってもなくても、お金があってもなくても、大きな会社でも一個人でも、みんな同じ土俵に上がることができる!

知恵さえあれば、いままで「○○○○だから(女だから、結婚して子供もいるから、30過ぎてるから、大学出てないから・・・etc)どうせ無理」と決め付けていたことが、すべて可能になる!

そのことがわかったとき、まるで魔法の杖を手にしたかのようにワクワクしたことを、よく覚えています。

それと同時に、インターネットというかつてない「道具」を手にすることのできる時代に生まれたことの使命のようなものも感じました。インターネットの世界の中では、「○○○○だから」という言い訳は通用しません。
よくも悪くもすべてが「平等」な世界の中で、「知恵」というたったひとつの武器を使って、一体自分に何ができるのか、ちっぽけな自分がどこまで行けるのか。

チャレンジし続けることが、この時代に生まれた私たちに与えられた使命ではないかと思いました。

1995年に起こったみっつの出来事から感じたこと・考えたこと、すなわち

1)人の可能性を信じること
2)こどもたちにとって希望の持てる未来を築くこと
3)自らチャレンジし続けるこ

が、いまも、私が仕事をしていく上での原動力になっています。

グリーゼ(Gliese)という社名は、12カ国の共同研究機関「ヨーロッパ南天天文台(ESO)」のスイス・フランス・ポルトガルの科学グループによって発見された「グリーゼ581c」という惑星の名前からとりました。

2007年4月25日に発表されたこの星は、地球のある太陽系から20光年もはなれていますが、地球に似ていて、水や生きものが存在する可能性があるのではないかと注目されています。

「生きものが存在する“可能性”のある惑星」を冠した社名は、

「すべての人の“可能性”を、高く大きく広げていくお手伝いがしたい」

という当社の「想い」を象徴しています。

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