
情報通信技術を駆使し、距離・場所を問わない新しいワークスタイルを可能にした「テレワーク」。
厚生労働省や総務省も推奨する働き方ですが、「相手の顔が見えない」ことで、メンバー間の意思疎通の難しさを感じていませんか。
本人の体調不良や家族の病気・けが・子の反抗期などの環境変化を把握しきれず、急に「休みます」「納品できません」と告げられるリスクは常につきまといます。
そこで、テレワーク歴20年にわたる弊社グリーゼが、「メールやメッセージからわかる、相手の不調を表す予兆」として、以下3つの事項をご紹介します。
ぜひ当記事で、「見えない相手」の「言わない・言えない変化」に気づけるリーダー力を手に入れてくださいね。
例えば10時~18時に連絡を返すメンバーが、急に早朝や深夜の返信に変わると、その相手のワークスタイルが変化した可能性があります。
下記のように「テレワークの時間を他のことに充てている」のかもしれません。
●アルバイトを始めた
●病院に通うようになった
●家族や親族に付き添う必要が出てきた
同じ空間を共有しないテレワークは、メンバーのプライベートや業務進捗の異変に気づきにくいのが現実です。
また、個人の都合や予定で仕事のペースが変わると、会社に報告しづらいと感じる人が意外に多いもの。
しかし1人でもやり取りの時間がずれれば、その分他の在宅ワーカーやクライアントとのスケジュール調整が必要になります。
ここで大切なのは、こちらから「何かありましたか?」と声をかけ、状況をいち早く知ることです。
その後は「時間帯に合うスケジュールを組む」「担当をはずす」など、メンバーの状況に配慮した対策を採ってあげましょう。
早めの対応が、結果的にそのメンバーやチーム全体の負担軽減につながります。
業務連絡や共有事項のメール・メッセージへの返信が遅くなったときも、メンバーの体調や環境面のトラブルが考えられます。
例えば、即レスの人の返信が「次の日になる」「次の日以降も返ってこない」ことが何度も続くと、不調の予兆と見てよいでしょう。
以下のような要因で、別のトラブルに時間や気持ちを取られている可能性があります。
●親が倒れて付きっきりだった
●子供が登校拒否になり常にそばにいなくてはいけなかった
●体調や精神面でのダメージでパソコンに向かえなかった・向かいたくなかった
こうした返信が遅い場合への対応も、返信時間が変わるケースと同じように「メンバーへの声掛け」が大切です。
一度メールやメッセージで状況・理由をヒアリングした後、2~3回ほど様子をうかがってください。
それでも変化が見られないときは、仕事配分や契約内容の見直しを検討しましょう。
テレワークにおいては、そのまま連絡が途絶えるという最悪のケースも想定しておくべきです。
ただし電話連絡はプレッシャーになったり、相手の生活リズムに合わなかったりするため、よほどでない限りはメールでのやり取りにとどめてください。
メンバー不調の予兆は、納品物だけでなく「メールやメッセージ自体の品質の低下」としても表れます。
体調不良や、精神的な余裕がなくなると、メールの文章にまで気が回らなくなるためです。
例えば、メッセージに以下の予兆が見られた場合は、メンバーの様子に注意を向けてください。
●「単純な変換ミス」「固有名詞間違い」など文章の誤字脱字が目立つ
●「お疲れさまです」「風邪がはやってますが大丈夫でしょうか」などのちょっとした一言がなくなる
●メールの内容が要件だけになる
細かい部分ですが、こうしたちょっとした変化に気づくことこそ、顔の見えないテレワークにおける重要なコミュニケーション術です。
「メールの文章にさえ注意が向かない、または見返す時間や余裕がない」状態であれば、それは納品物にも同じことが起こります。
そして「納期に間に合わない」「成果物のクオリティが落ちる」ことは、会社全体の信頼失墜に直結するでしょう。
なによりそのままだと、メンバー本人が追い詰められ、その後の仕事に迷いや不安が出てきてしまいます。
そんなときこそ、文面の何気ない変化を見抜いて対応することで、よりスムーズかつ強固な信頼関係を構築できます。
「顔が見えない」からこそ起きる、テレワークのデメリットと問題への対処の方法を、しっかりと押さえてくださいね。
相手の体調や状況が見えづらいテレワークをうまく運用するには、メールやメッセージに表れる以下3つの予兆に気づけるかがポイントです。
●返信してくる時間が大幅に変わる
●いつもより返信が遅くなる
●誤字脱字が増えたり文面が荒くなったりする
仕事上の都合とは違い、プライベートの都合で仕事のペースが変わると、会社に理由を言いづらくなる人が多いのは事実。
だからこそリーダーは「いち早く変化に気づく」ことで、円滑な業務進行と納品物の質を担保できます。
安心して働ける環境を整え、あなたとメンバーのお互いが信頼し会えるパートナーシップを築けるようにしてくださいね。
テレワークをうまく運用し、自チームとクライアントの外内部、双方のスムーズな取引を実現させましょう。