SEOコンサルタントの長濱佳子です。
SEOでは、質の高いコンテンツを提供することが大切です。コンテンツは「ストックコンテンツ」と「フローコンテンツ」の2種類に分けられます。
コンテンツを制作するときどちらが向いているかを念頭に置くと、SEO施策としても効果的に利用することができます。
■ストックコンテンツとは?
ストックコンテンツは、情報が蓄積されることで価値を生み出すコンテンツで、長い期間検索されるものです。レシピやペットの飼育方法、課題解決用の記事など、常に有益な情報として検索されます。
メリットは「時間がたっても見てもらえる」「安定したアクセスが見込める」こと。過去の記事の価値が下がりにくいため、記事が増えればサイト全体のアクセスが増え、底上げ効果があります。
デメリットは「記事が増えないと効果が得られにくい」「コンテンツの構築に時間がかかる」「短期で爆発的な効果が得られにくい」「身近なテーマを扱うことが多く、競合サイトが多い」といったことがあります。
■フローコンテンツとは?
一方フローコンテンツは、旬でタイムリーな話題を扱ったコンテンツで、時間がたつと価値が失われてしまうものです。ニュースやトレンドを扱った記事で、一気にアクセスを集めることができます。
メリットは「コンテンツを作り込まなくてもアクセスを集められる」「短期間でアクセスを獲得することができる」こと。そのため検索エンジンからの流入だけでなく、twitterやFacebookなどSNSで拡散されることも多いです。
デメリットは「安定したアクセスを見込めない」「一気にアクセスが集中しやすい」「旬を過ぎるとコンテンツとしての価値がなくなる」といったことがあります。
■使い分けは?
効率よく情報発信をする上ではそれぞれの特徴を知っておくことが大切です。例えば、日々配信するライトな記事はフローコンテンツとして、課題解決用の記事はストックコンテンツとして制作するのです。
具体的にいうと、以下のようになります。
・作成に時間がかかるストックコンテンツはアクセスが安定するまでは、フローコンテンツを使ってアクセスを集める
・フローコンテンツは長期間安定したアクセスが見込めないため、ストックコンテンツを作ってアクセスを安定させる
また、ツールとしてもストックコンテンツ向きのものと、フローコンテンツ向きのものがあります。
ブログはストックコンテンツ向き。過去の記事でも検索エンジンからのアクセスが見込めること、カテゴリ分けもでき、内部リンクで他の記事へ誘導もできることが理由です。
twitterやFacebookなどのSNSは投稿したときに読まれ、時間がたつと埋もれてしまう傾向があります。ただ情報が拡散しやすく、バズって急にアクセスが集まる可能性も高いのでフローコンテンツ向きといえます。
■ストックコンテンツは、キーワードの裏側にある検索意図を把握する
では、ストックコンテンツを増やしていくにはどうしたらいいのでしょうか?
ストックコンテンツにおいて重要なのは、ユーザーの「検索意図」の把握です。つまりキーワードの裏側にある検索ニーズは何かを知ることです。買いたいとき以外で検索する場合のニーズは、次の4つが考えられます。
・情報を知りたいときの「とは検索」
・課題の解決方法が知りたいときの「How To検索」
・どれがいいかおすすめを知りたいときの「比較検討検索」
・なんとなく検索するときの「感情検索」
4つ目は時間つぶし的なものなので、SEOとして対策を考えなくてもよいですが、それ以外の検索ニーズは検索流入を増やすために対策を考えましょう。
・検索ニーズからテーマ決め、コンテンツを設計する
・検索意図と検索者像をしっかり捉える
・ストックコンテンツとフローコンテンツの役割を明確にして制作体制を作る
長期的な価値を生むのはストックコンテンツです。ストックコンテンツは手間暇をかけて読み応えがあるものを作り、長期間コツコツと続けていく必要があります。
フローコンテンツはクリックされるために切り口を徹底的に考え抜いて作ること、さらにスピードも重要といえます。
■まとめ
長期的な価値を生むのはストックコンテンツですので、手間暇をかけて読み応えがあるものを作り、長期間コツコツと続けていくこと。
フローコンテンツはクリックされるために切り口を徹底的に考え抜くことと、スピードが重要といえます。
ストックコンテンツとフローコンテンツの違いを意識した上で、それぞれのメリットを理解し情報発信をしていきましょう。
この記事は2019年12月21日現在の情報を元にしています。
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