
2018年7月17日、宣伝会議様の主催で開催された「メールマーケティング実践講座」では、メールマガジンを制作するポイントについて、弊社代表の江島がお話しさせていただきました。会場には、企業のマーケティングご担当者をはじめ、社内向けのニュースレターを配信されている庶務ご担当者など、約30名が来場。さらに福岡・大阪・名古屋・北海道のサテライト会場を中継でつなぎ、総勢54名の受講者が最後まで熱心に聴講してくださいました。
~目次~1.セミナー概要2.相手に響く文章を書くメールライティング心を動かすメールマガジンとはメールマガジンの効果を左右する「設計書」"読ませるメールマガジンの書き方とは?3.相手が欲しているコンテンツを届けるには?相手の欲しているコンテンツを企画する補足:スマートフォン ファースト時代のメールマガジン4.添削タイム製造、マーケティングリサーチ、人材派遣などさまざまな業種のメールマガジンを添削5.さいごに「メールマーケティング実践講座」参加者の声
宣伝会議 メールマーケティング実践講座
□開催日:2018年7月17日(火)14:15~17:30
□テーマ:第2部
相手に響く文章を書くメールライティング/相手が欲しているコンテンツを届けるには?
□講 師:株式会社グリーゼ 代表取締役 江島民子
□会 場:株式会社宣伝会議本社(東京都港区青山3-11-13 新青山東急ビル9階)
心を動かすメールマガジンとは
「不要なものが大量に届く」ため受け取り側に敬遠され、マーケティングツールとしての評価が低くなったメールマガジン。しかし逆にいえば、お客様の行動履歴なども含めた、よりセグメントされたリストに対し、必要なものを必要な人に届けることができれば大きな効果が期待できます。大きな効果とは、読者に「行動を起こさせること」。行動とは、「メールマガジンを開封して(開封率)、最後まで読み(精読率)、リンクをクリックして(クリック率)、資料請求やお問い合わせをする(転換率)、といった数値で計測できる事象」と、この講座では定義しています。つまり、心を動かすメールマガジンとは、読み手に行動を起こさせるメールマガジンということになります。
メールマガジンの効果を左右する「設計書」
行動を起こさせるメールマガジンを制作するために欠かせないのが「設計書」です。設計書とは、迷ったときに、いつでも立ち戻る場所。「過去の実績を見ても、設計書のないメールマガジン施策は100%効果があがっていない」と、江島は自社で制作を代行したメールマガジンを振り返ります。
「設計書にはさまざまな項目がありますが、最も重要なのは、『ペルソナ設計』つまり、どんな人に届けたいのかという、メールマガジンの読者の具体的な人物像を決めることです。総論的な内容のメールマガジンは、結局誰の心も動かすことができません。メールマガジンによって『"誰の"心を動かして、行動を起こさせたいのか』を明確にしておくことが肝心です」
ここで、ペルソナ設計の重要性を実感すべく、練習問題に取り組んでいただきました。課題は、ある商品を、まったく立場の違うお客様に勧めるとき、あなたならそれぞれ何と言って勧めますか?というものです。参加者はグループに分かれて意見を交換。発表された回答には、会場にいた全員が深くうなずき、ペルソナを設定することの重要さを感じていただけたようでした。
"読ませるメールマガジン"の書き方とは?
では、設定した相手の心に響き、行動を起こさせるメールマガジンは、どのように書いたらよいのでしょうか。
講座の「制作編」では、
(1)開封率を上げる件名の書き方
(2)精読率を上げる読みやすさのためのルール
(3)精読率を上げる導入文の書き方
の3つの視点から、具体例を交えてライティングのコツについてご説明しました。
特に件名については「コンバージョンしてほしい人に開封してもらう」という視点で考えることが重要です。
「件名は、トリッキーなコピーを付ければ『開封率』を上げることはできます。でもメールマガジンの本来の目的は、問い合わせや資料請求といった行動を起こさせることにあります。開封率をKPIにすると、本来の目的を見失うことにもなりかねないので注意が必要です」
相手の欲しているコンテンツを企画する
続いて、メールマガジン本文の制作についてです。
メールマガジンの読み物部分を「コンテンツ」といいますが、そのコンテンツには、次の4つの目的があります。
(1)(メールマガジンを)定期的に発行する理由を作る
(2)開封していただく理由を作る
(3)最後まで読んでいただく理由を作る
(4)読み続けていただく理由を作る
コンテンツというと自社サービスの情報をメインにしがちです。しかし、お客様は基本的に自分のことにしか興味がないので、頻繁に届く商品アピールはお客様にとっては迷惑になります。
「メールマガジンで、自社のサービスのアピールはNG? では何を伝えればよいのだろうか・・・」
聴講生の皆さんの頭には、きっとこんな疑問が浮かんだはずです。セミナーでは、継続して読んでもらえるコンテンツ企画の基本的な考え方や、効果的な実例を紹介。その後、参加者の皆さんがグループになり、自社のお客様に喜んでもらえるようなコンテンツ企画を考えるワークを行いました。
補足:スマートフォン ファースト時代のメールマガジン
ここで補足として、「スマートフォンファースト時代のメールマガジン」、すなわちスマートフォンで読まれることを前提にしたメールマガジンの書き方について、件名やフォーマットについて解説。読みやすさの改善や行動(リンクのクリック)の促進に欠かせない、10のポイントについて事例を紹介しながら説明しました。
今や、約7割がスマートフォンでメールマガジンを読むというデータもあります。スマートフォンへの最適化という視点はメールライティングにも欠かすことのできないポイントです。
製造、マーケティングリサーチ、人材派遣などさまざまな業種のメールマガジンを添削
最後に、参加された企業の皆さんが実際に制作されたメールマガジンを添削しました。いつも発行しているメールマガジンを直接プロにチェックしてもらえる機会とあって、添削に申し込まれた方々は皆、具体的なアドバイスに真剣に耳を傾けていました。
演習の時間が複数回盛り込まれた今回のセミナーでは、テキストに書いてあることだけではなく、参加者との意見交換などを通じて、多くの学びがあったのではないでしょうか。持ち帰ってすぐに実行できるメールマガジン改善のポイントを、数多く学んでいただけたセミナーとなりました。
「メールマーケティング実践講座」参加者の声
セミナー終了後、参加者の皆さんから寄せられた感想の一部をご紹介します。
「メールマガジンを作成する上で、まず設計書を作成することが理解できた。」
「実際のメールを添削していただけたので、実務にそのまま展開しやすい。」
「設計、ペルソナの重要性がとても分かりやすかったので、実感を持ってペルソナを設定しないと・・・と思いました。」
「今まで単純にCTR、CVRを上げることだけが目標だったが、"届けるべき人に届ける"ことが重要だというのは目からウロコでした。」
「ペルソナ設計の重要性など、あまり意識していなかったので、とても参考になりました。」
「ペルソナや、メール全体の設計の重要性が理解できた」「添削してもらった内容が、すぐに実務に役立つ」という感想が多く寄せられました。
このレポートでは書ききれていないメールライティングのコツがギッシリ詰め込まれたこのセミナーは、回を重ねるごとに参加者が増えています。ぜひ皆様のご参加をお待ちしております。※開催日につきましては、宣伝会議様のサイトにも掲載されています。ご確認ください。