こんにちは。グリーゼ代表の江島です。
「いままでWebマーケティングには、全くと言っていいほど取り組んでこなかった」というお客さまへのコンサルティング業務がスタートしました。
キックオフミーティングで、「まず現状分析をして、次にペルソナを設計して・・・」と工程を説明していたところ、こんな ↓ ご質問をいただきました。
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Q:ペルソナって、どうやって決めるんですか?
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弊社のお客さまは、Webマーケティング上級者が多いので、つい「知っているもの」として話してしまいましたが、たしかに「ペルソナ(※1)を、どうやって決めるか」なんて、知らないのがアタリマエですよね。
一体、どうやって決めるのでしょうか?
※1 ペルソナ(persona)とは:
製品やサービスの典型的なお客さま像のこと。
その方の購買心理や購買行動が具体的にイメージできるように、年齢、性別、職業の他、
・BtoCであれば、居住地、年収、よく読んでいる雑誌や好きなテレビ番組(Youtubeチャンネル)など
・BtoBであれば、所属している会社の業種や規模、職種、職位、業務上の課題など
を定義します。
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A:リサーチやユーザーインタビュー/社内聞き取りなど、いくつかの方法があります
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ペルソナの決め方は、幾通りかあります。
ここでは、「王道の決め方」1種類と、「予算がない・時間がないなどの理由で、王道の決め方ができないときのやり方」2種類をご紹介します。
【1】王道の決め方
まずは、ペルソナを決める王道のやり方をご紹介しましょう。
リサーチやユーザーインタビューを重ねながら、精度の高いペルソナ像を描いていくというやり方です。
具体的には、富士通キッズサイトのペルソナ設計手順(※2)が有名です。
STEP1)プレ調査(定量調査)
STEP2)仮説設定
STEP3)詳細インタビュー(定性調査)
STEP4)補足調査
STEP5)ペルソナの洗練
予算や時間がしっかりかけられる場合には、このやり方がオススメです。
※2 富士通キッズサイトにおけるペルソナマーケティングの実践 より
https://www.fujitsu.com/downloads/JP/archive/imgjp/jmag/vol59-6/paper07.pdf
【2】王道の決め方ができないときのやり方A:社内で聞き取り調査をする
予算がない・時間がないなどの理由で、王道の決め方ができないときには、営業の方など、顧客によく接している方に聞き取りをして、ペルソナを設計します。
製品・サービスがたくさんある場合には、それぞれにペルソナが異なる場合がありますので、まずはWebマーケティングで力を入れたい製品・サービスに絞って、聞き取りを行うとよいでしょう。
ただし、注意すべき点が1つあります。
それは、リアルの顧客像と、Webマーケティングの顧客像が、異なる場合があるということです。
たとえば、ある会社の「人間工学に基づいて設計された高機能デスクチェア」のペルソナについて考えてみましょう。
社内で、何人かの営業担当者に「どんなお客さまがよく買ってくださっているのか」をヒアリングしました。
営業のAさんは、「一番よく買ってくださるのは、中小企業の経営者だよ」と答えました。これは、リアルの顧客像ですね。
しかし、Bさんは、「いやいや、ネット販売を考えてるんだったら、エンジニアを狙った方がいいんじゃないの?」と答えました。こちらは、Webマーケティングの顧客像(仮説)です。
Cさんは、「長時間プレイをするゲーマーも、ネットで買ってくれそうだよね」と答えました。こちらも、Webマーケティングの顧客像(仮説)です。
中小企業の経営者と、エンジニアと、ゲーマー・・・
一体どの顧客が、最もWebマーケティングとの相性がいいのだろう?と迷ったら(※3)、【3】王道の決め方ができないときのやり方Bを試してみてください。
※3:ペルソナは1人である必要はありませんが、まず1ペルソナから着手することをオススメします。複数ペルソナについて同時に検討を進めると、施策が際限なく拡張してしまうことが多いからです。
【3】王道の決め方ができないときのやり方B:テストをする
ペルソナを決め切れないときは、テストをしてみましょう。
一番簡単なテスト方法は、リスティング広告にそれぞれの顧客向けの広告を出してみて、反応を見るというやり方です。
(A)中小企業の経営者向けのコピーライティングで、デスクチェアの広告を出稿
(B)エンジニア向けのコピーライティングで、デスクチェアの広告を出稿
(C)ゲーマー向けのコピーライティングで、デスクチェアの広告を出稿
広告のクリック率などによって、どの顧客が一番反応が良いかを計ることができます。
もし「うちは広告ではなく、自然検索からの流入を考えている」ということであれば、それぞれの顧客に向けたWebコンテンツを公開して、反応を見るとよいでしょう。
適切にSEO対策が施されたWebコンテンツであれば、公開後1~2カ月で検証が可能です。
コンテンツのアクセス数などによって、どの顧客が一番反応が良いかを計ることができます。
机上であれこれ仮説をこねくりまわしても、どれが正解なのかはわかりません。「数字で判断する」ことをお勧めします。
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編集後記
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こっそり、一般社団法人 国際SDGs推進協会のSDGsアドバイザーの認定資格を取りました。
なぜ「こっそり」かというと、1日セミナーを受けて、テストに合格すれば取得できる資格だからです。
「そんな資格取っても、しょうがないんじゃないの?」と思った方も多いと思いますが(汗)、そうでもないのです。
「SDGsに関することで困っている企業があるから、グリーゼさんを紹介しよう」
と思ったときに(ありがたいことに、そういう方々に支えられております!)、
ただ「グリーゼさん、いいですよ!」と紹介するよりも、
「グリーゼさんには、SDGsのコンサルタントやアドバイザーの資格を持っている人がたくさんいるから、オススメですよ!」と言えた方が紹介しやすいのです。
・・・と、代理店の方に教えていただきました(笑)
人に何か商品やサービスをオススメするときには、「食べたらわかる」「使ってみたらわかる」ではなく、一言で言えて、相手がパッと「あ、よさそうだな」と判断できるような情報を付加するって、すごく大事なことだなあと、改めて思いました。
「こっそり」とはいえ、立派な認定証もいただき、立派な名刺まで作っちゃったので、資格に恥じないように、これからもコツコツと勉強・実践を重ねていきたいと思います。
次回は、THE SDGs アクションカードゲーム X(クロス)のファシリテーターの資格を持つ山口がお届けいたします。
お楽しみに♪
*この記事は2022年3月3日現在の情報を元にしています
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