こんにちは。グリーゼ江島です。
昨年後半、同じようなご依頼が続いて、「あれ?いまって、もしかしたら、各企業がこんなふうに動き出しているのかも?」と感じた出来事がありました。
詳しくは、この後すぐ!
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Q:拠点ごとにマーケッターを育成したい。注意点はありますか?
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「同じようなご依頼」とは、例えば下記のようなものです。
【依頼A】全国にクリニックを展開する美容系の会社。いままでは、マーケティング機能は本部に集約させていたが、各クリニックにマーケッターを置くことになったため、メールマーケティングに関する研修を依頼したい。
【依頼B】全国に支店を持つ旅行代理店。いままでは、マーケティング機能は本部に集約させていたが、地域ごとにマーケッターを置くことになったため、メールマーケティングに関する研修を依頼したい。
両企業さまとも、「すべての拠点から配信するメールの品質を、均一にしたい」と考えておられました。
研修終了後に必ずといっていいほど質問されるのが、「研修の他に、何か注意点はありますか?」。
みなさまなら、何と答えますか?
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A:ガイドライン・テンプレートを用意しましょう
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研修をしてスキルを均質化したつもりでも、「じゃあ、後は、それぞれが自分たちで考えてやってね」だと、いつの間にか拠点ごとに、本部の意向とは異なる動きするようになってしまう場合があります。
例えば・・・
【A社では】「転換率の高いメールマガジンとは」という研修の中で、「HTMLメールマガジンの画像と、クリックした先のWebページのトップ画像を一致させる」というポイントをお伝えしました。
ところが、運用していくうちに、研修の内容は忘れ去られ、HTMLメールマガジンを制作している拠点の担当者が、「Webページの画像と同じっていうのも、面白みに欠けるのではないか?」と考えて、あえて全く違う画像を使った結果、転換率を落としていた・・・ということが起こっていました。
【B社では】「クリック率の高いメールマガジンとは」という研修の中で、バナーの色やコントラストなどについて、「一番クリック率が高いのはどのデザインかを、好みや勘ではなく、A/Bテストで検証しましょう」とお伝えしました。
研修のあと、本部で様々なテストを行った結果、クリック率の高いバナーデザインが判明し、拠点にデザインサンプルを配ったにも関わらず、拠点では、自分たちで勝手にバナーを作って、クリック率を落としていた・・・ということが起っていました。
このようなことが起こらないようにするためには、どうしたらいいのでしょうか?
ポイントは2つです。
◆1:メールマガジンを制作するための「ガイドライン」(ルールブック・レギュレーションなど、企業によって様々な言い方をされているようです)を本部で作成して、拠点に配布する。
例)「メルマガの画像と、誘導先のWebページのトップ画像を一致させる」と記載
◆2:メールマガジンのテンプレートを本部で作成して、「変更していいところ」と「変更してはいけないところ」を明記した上で、拠点に配布する。
例)「バナーデザインは、テンプレートを変更しないこと」と記載
どちらも、各拠点でのマーケティング活動の品質を上げるだけではなく、業務効率化にもつながります。
メールマガジンだけでなく、販促メールやフライヤーなどの制作・SNS記事の執筆などにも応用できますので、ぜひ取り組んでみてください。
▽▽▽ 江島のイチオシ ▽▽▽
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編集後記
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映画「THE FIRST SLAM DUNK」に、はまっています。
「大ヒットしたのは、原作者の井上雄彦氏が、監督としての資質にも優れていたからだろう」と思っていました。
なぜかというと、「井上氏は、高校時代バスケット部のキャプテンだった」と、どこかで読んでいたからです。
ところが、映画の制作過程を描いた「THE FIRST SLAM DUNK re:SOURCE」を読んだところ、「井上氏にとって、映画監督は、非常に難しい仕事だった」ということがわかりました。
考えてみれば、漫画家とは、いわば職人。基本的には、「たった一人」の価値観・感覚を研ぎ澄ませることで勝負する職業です。アシスタントさんはたくさんいても、彼らは「阿吽の呼吸」で動いてくれる存在。「言わなくてもワカル」世界です。
ところが、映画の制作現場では、何百人もの関係者に、自分の価値観・感覚を言語化して伝える必要があります。
これが、「とても辛かった」と井上監督は、インタビューで話しています。
本来は言葉に出来ないからこそ漫画にして表現しているものを、わざわざ言葉にして、たくさんの全く違う価値観・感覚を持つ人たちに、何回も何回も伝えなくてはいけないというのは、魂を削られるような経験だったそうです。
それでも、そこから逃げなかったのは、「本当にいいものを作りたい」「原作者が監督したものとして、妥協のないものを作って、観る人を喜ばせたい」という思いがあったから。
「組織のリーダーに向いていない人」が、たくさん傷つきながらも、「リーダー」という役割から逃げずに、最後まで「本当にいいもの」を目指し続けた結果が、動員ランキング8週連続1位(本原稿執筆時点)という結果につながったのだと思うと、さらに感動が深まります。
やはり、もう一回劇場に観に行かなくては!!(既に2回観ています(笑))
もし「THE FIRST SLAM DUNK」ファンの方がいらっしゃいましたら、お会いしたときに「オレの(ワタシの)スラダン」について、ぜひ語ってくださいね。
次回は、最近多肉植物にはまっている福田多美子がお届けいたします。
お楽しみに♪
*この記事は2023年2月2日現在の情報を元にしています
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