グリーゼの江島民子です。
宣伝会議主催のメールマーケティングセミナーの目玉は、「公開添削」。
毎回参加企業様に希望を募って、3~5社の添削を行っています。
いつもはメールマガジンを添削するのですが、先日開催された宣伝会議関西支部のセミナーでは、ある保険会社様の「保険料に関するご案内メール」の添削をご依頼いただきました。
参加してくださった保険会社様の悩みとは・・・
─────────────────
Q: 重要なご案内なのに、お客様に読んでもらえません
─────────────────
その保険会社様では、「毎年、保険料が変更になる」というタイプの商品を販売しています。
そのため、年に一度、その保険に加入しているお客様に対して、「マイページにログインして、変更後の保険料を確認してください」というご案内メールをお送りしています。
ところが、メール送信後のマイページへのログイン率が、著しく低いのだそうです。
「HTMLメールではないので開封率は把握していないのですが、おそらくメールを読んでもらえていないのだと思います。
どうすれば、読んでもらえるでしょうか?」 というご相談をいただきました。 私の回答は・・・
────────────────
A: 重要なご案内だということを、しっかりと言葉にして伝えましょう
─────────────────
このメールの件名は、「保険料のご案内」でした。 メールを出した企業様としては、「大事なメールだとわかるはずだから、当然開くだろう」という気持ちでこの件名をつけています。
ところが、メールを受け取った側からすると、「なんか保険会社からメールが来てるけど、別に見なくてもいいやつだな」と感じる方も多いのではないでしょうか?
なぜなら「あなたに関係することが書いてある大事なメールだよ」ということが、表現されていないからです。
お客様は、企業様側の「表現されていない意図」まで読み取ってくれるようなことは、絶対にしません。
「あなたに関係することが書いてある大事なメールだよ」ということをわかってほしいのであれば、明確に言葉にしてあげる必要があります。
例えば、この商品は、保険加入者の「ある活動結果」を1年分集計して、翌年の保険料を算出するというタイプのものでした。
その場合は、 「昨年の〇〇様の成績は? いますぐ新しい保険料をチェック!」 のような件名にしてあげるといいですね。
「お客様を動かしたいなら、明確に言葉にすべし!」というルールは、メールの件名以外にもWebマーケティングのさまざまな場面で使えますので、ぜひ覚えておいてくださいね。
▽▽▽ 江島のイチオシ ▽▽▽
弊社のオウンドメディア「コンテンツマーケティングの成功法則」で、江島・福田の連載が始まりました。
第1回は、江島の以下のコラムです。
ぜひご覧ください。
▼キーワード検索からブランド検索へ ~10年後生き残るために、いま何をすべきなのか?~(前編)
https://gliese.co.jp/success/article/column_191011.html
▽▽▽▽▽▽
─────
編集後記
─────
台風19号で被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。
一日も早く、平穏な日常生活を取り戻すことができますように・・・ このような大きな自然災害が起こった時のメールマガジンの配信やSNSへの投稿は、非常に難しいですね。
私が住んでいる横浜の中心部は、幸い大きな被害はありませんでしたが、「これから直撃するかも・・・」とピリピリしていた時間帯に、ある企業から
【速報】待望の新作おせち 販売開始!
という件名のメールマガジンが来て、「えっ、こんな時に?」とびっくりしました。
おそらく連休前に予約していたメールマガジンがそのまま配信されてしまったのでしょうが、ユーザーに寄り添っているイメージのある企業だっただけに、ちょっとがっかりしました。
別のある企業からは、すでに台風の被害が次々と明らかになってきていた10月13日 日曜日の朝10時に
★★超割引★★90%OFFタイムSALE!
という件名のメールが届きました。
こちらの企業も、ユーザーフレンドリーなイメージがあったので、「こんな時に・・・」と驚きました。
おそらく同じように感じた方も多かったのでしょう。
この企業からは、14日になって、
「配信いたしましたメールマガジンの内容について、皆様のご不安な状況の中、配慮に欠けるメールを送信し、ご不快な思いをお掛けいたしましたことを深くお詫び申しあげます。」(原文ママ)
というメールが届きました。
すべての災害を常時把握し、緊急対応することは難しいかもしれませんが、せめて予約配信のメールマガジンについては、「いつ、誰に、どんな内容のメールが流れる予定なのか」を担当者がしっかり把握しておくこと、そして緊急事態が発生した際には担当者判断で配信を止めることができる仕組みにしておくことが大切です。
ぜひこの機会に、御社の運用体制を見直してみてくださいね。
さて、次回から、執筆メンバーに弊社ディレクターが加わります。
次号の担当は、大分県への移住をたくらみ中の「山口かおる」です。
お楽しみに!
*この記事は2019年10月24日現在の情報を元にしています。
*外部サイトへのリンクが切れている場合があります。ご了承ください。