こんにちは。グリーゼ代表の江島です。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
2021年、弊社では、「企業のSDGsに関する情報発信をご支援していく」ということを、重点テーマとして掲げています。
その一環として、新しいメディアを立ち上げているところなのですが・・・企画時に問題になったのが、こちら ↓ です。
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Q:他サイトのスクリーンショットを自サイトに掲載するのは、著作権法違反になりますか?
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新メディアの企画会議中、以下のような議論が交わされました。
A:「これからSDGsに関する情報を発信しようとしている企業にとって、役に立つコンテンツって何ですかね?」
B:「いろんな企業のSDGsに関するWebページのスクリーンショット(キャプチャー)を取って紹介したら、参考になるのではないでしょうか?」
C:「それ、いいですね! でも・・・スクリーンショットを載せるときって、その企業に掲載許可をいただく必要がありますよね?」
A:「えーっ、それってかなり大変では・・・?」
B:「公開されているWebページのスクリーンショットなんだから、掲載許可は取らなくても大丈夫じゃないですか?」
C:「いやいや、Webページも著作物なんだから、勝手に掲載しちゃダメだと思います・・・」
さて、読者さまは、どう考えますか?
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A:著作権法 第32条の引用要件を満たしていれば掲載可と考えます─────────────────
著作権法の第32条には、引用をする場合の要件が記載されています。
他サイトの文章を使用する場合や、他サイトのスクリーンショット画像を掲載する場合には、この引用要件を満たしていれば、可であると考えます。
>>>引用要件 ここから
(1)他人の著作物を引用する必然性があること
(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)
(4)出どころの明示がなされていること
>>>引用要件 ここまで
※詳しくは、文化庁の「著作物が自由に使える場合」のページをご参照ください。
https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/chosakubutsu_jiyu.html
ただし、知らないうちに自サイトの文章やスクリーンショット画像が他サイトで使用されているのは、あまり気持ちのよいものではありませんよね。
補足として、上記の件と混乱しやすい
「著作権法を侵害している画像が掲載されたWebページのスクリーンショット画像を自サイトに掲載するのは、著作権法違反になるか?」
という話をご紹介しておきましょう。
こちらは、2019年に話題になったので、覚えている方もいらっしゃるかもしれません。
▼著作権侵害、スクショもNG 「全面的に違法」方針決定(朝日新聞デジタル 2019年2月13日)
https://digital.asahi.com/articles/ASM2D6F8NM2DUCVL03V.html
このニュースが流れたときには、「他サイトのスクリーンショットを自サイトに掲載するのは、著作権法違反!!」という誤った追随記事が、個人ブログなどに多数掲載されました。
ところが、上記は、
「著作権法を侵害している画像が掲載されたWebページのスクリーンショット画像を自サイトに掲載するのは、著作権法違反になる・・・かもね?」
という時点でのニュースであり、2019年後半には撤回されています。
▼著作権侵害物写り込む「スクショ」はOK 文化庁が転換(朝日新聞デジタル 2019年11月27日)
https://digital.asahi.com/articles/ASMCV6HZBMCVUCLV013.html
本件も含め、法律に関する情報は「似て非なるもの」が多数存在しているため、知らず知らずのうちに誤った解釈をしまうことがよくあります。
「〇〇さんがこう言ってたから」とか「〇〇らしいっていう記事をどこかで読んだから」などの曖昧な知識で判断するのではなく、関係省庁のWebサイトなどで最新の正しい情報を得るように心がけましょう。
▽▽▽ 江島のイチオシ ▽▽▽
著作権法・特定電子メール法などに関しても、まずはグリーゼの担当ディレクターにご相談ください!
▼コンテンツ制作における「ディレクターの仕事」とは何なのか?https://gliese.co.jp/success/article/column_201211.html
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編集後記
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「NHKの本気を見た」という冠言葉もついた紅白歌合戦2020、読者さまはご覧になりましたか?
一人ひとり(1グループ1グループ)それぞれが全く異なる個性を競い合っているにも関わらず、全体としては「今こそ歌おう みんなでエール」という大テーマできれいにまとまっていて、クオリティの高い番組に仕上がっていましたよね。
私は、観ながら「仕事でも、こういうコラボレーションができたら素晴らしいなあ」と思っていました。
一人ひとり(1社1社)がそれぞれの得意分野を活かしつつ、プロフェッショナルな仕事をしていくことで、プロジェクトとして大きな成果を生み出すことができたら、本当に幸せですよね。
そんなプロジェクトの一員として選んでいただける会社を目指して、新しいことに対する挑戦と成長を忘れることなく、精進してまいります。2021年も、どうぞよろしくお願いいたします。
次回は、今年はいよいよ大分との二拠点生活が実現するかも?なディレクターの山口がお届けいたします。
お楽しみに♪
*この記事は2021年1月14日現在の情報を元にしています
*外部サイトへのリンクが切れている場合があります。ご了承ください